スタッフコラム

うつ病やパニック障害の職場での原因の第一位は「人間関係」。それを解決する第一歩は?

うつ病をパニック障害はじめとしたメンタルヘルス不全になる多くの人が人間関係で悩んでいます。

厚生労働省が5年おきに実施している「労働者健康状況調査」(2007年)によると、

仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスの原因の第一位は

「職場の人間関係の問題」でした。

 

人間関係を良好にするには、まず相手を知って、良い人間関係を作ることが大切です。

うつ病やパニック障害の方で苦しんでいる方はコミュニケーションが苦手だと思っている人も多く、

また以前は得意だったはずが、うつ病やパニック障害をきっかけに苦手になったりします。

 

そこで、今日はグループワークでご利用者同士でペアになり、インタビューと他己紹介を行いました。

自分のことを伝えること、相手のことを知ること、

簡単なようでなかなか奥が深いインタビューでした。

10分間で相手のことをインタビューします。

 

相手のことをどこまで聞いていいのか、

自分が興味があることは聞けるけど、

どこが相手の伝えたいことなのか。

共通点があると盛り上がるけど、

興味がないと聞くことが散漫になってしまう。

様々な感想があります。

あたりさわりのないことばかりを聞いているだけでは、

なかなか相手のことを知ることは出来ません。

もちろん情報の量が増えることで相手のことを知ることができますが、

情報の質が変わることで相手のことをより深く知ることができます。

どんな質問をするか、どんなインタビューをするかで、

自分のコミュニケーションの癖やパターンを自分自身が分かるようになります。

相手の住んでいる場所、家族、出身地などのことに終始しているなとか、

属性などのその人の外側のことを聞く傾向が多いようです。

自分のパターンに気付いても、それを無理やり変える必要はありませんが、

これまでと違う関係性を創りたいときに、

違うコミュニケーションをとることも選択できるようになります。

 

こういうコミュニケーションのトレーニングを意識的に経験をしていくことで、

うつ病やパニック障害などの回復・改善に有効な認知行動の変化や気づきにより、

うつ病やパニック障害などの回復・改善はだけでなく、再発防止にもなっていきます。

 

他人が自分のことを説明する他己紹介を聞くことで、

自分の認知が深まり、さらに、他の人の他己紹介を聞くことで、

自分のインタビューの癖を知ることができます。

職場でもいろんな人がいますが、

自分のことを知ってもらう、職場にどんな人がいるかを知ろうとする、

そんな人間関係の構築のトレーニングをしています。

正解はないので、トレーニングするほどうまくなりますね。