卒業生の声(リワーク/転職)

K.T.さん(20代:男性)復職・リワーク 外資系メーカー営業職

【リファイン通所の経緯】

私は、新卒で入った会社で、メンタルに不調をきたし、休職に入る産業医面談にて、リファインを紹介され、あまり深く考えずに、体験に来ました。体験通所を繰り返す中で、これは腰を据えて取り組んだ方が、自分の人生のためになると直感しましたので、本格的な通所を決めました。

【リファインでの取り組み】

リファインでは、認知行動療法をベースに、大きく分けて2つの取り組みを行います。

ひとつは「自分取り扱い説明書」の作成、もうひとつは、グループワークです。

自分取り扱い説明書は、スタッフの方、そして代表との面談を通じて、作成しました。

面談では、これまでの人生の出来事を細かく振り返り、そこから、自分自身の特性を構造化していく作業が行われます。この作業によって、自分をメタ認知することが行われ、これまで起きてきた様々な問題のメカニズムを明らかにすることで、その根っこにある本質的な課題に向き合います。

この作業は時として、自分自身の「弱さの根源」に向き合うことが必要となりますので、ある種の怖さや痛みも伴います。しかし、一度そこの地点に到達し、そして、根底にあった弱さを受容してしまえば、「そうか、これが根っこだったのか」という、大きな受容感を伴った気づきが得られるはずです。自分をなかなか認めることができなかった私にとって、この感覚が得られたことは、自分取り扱い説明書を作成した大きな意義のひとつでした。

もうひとつの取り組みは、グループワークです。

リファインでは、社会適応のために、自己理解・自己受容のみならず、他者理解にも重きを置いています。

そのため、様々なグループワークを行っています。このグループワークは、私にとって、ふたつの意味で、重要であったと思います。

ひとつ目は、他者との関わりを持つことです。休職・離職期間中は、どうしても他者との関係が希薄になりがちでしたが、グループワークで、他の利用者の方々と話すことで、人と接する時間を持てたのは、孤独感の解消につながったと感じています。

ふたつ目は、他者理解です。リファインでは、年齢・性別・業種・職種のバラエティに富んだ利用者の方々がいます。様々なバックボーンを抱え、このリファインに通所しています。そうした方々と、あるテーマについてお話をすると、自分では想像もつかなかった視点からの解釈・意見を聞くことができ、いかに自分が、自分自身の考えに囚われていたか、痛感させられた記憶があります。「世の中には、いろいろな人がいる」と、文字にしてしまえば、月並みな表現ではありますが、この表現に対して、これまでの自分よりも、強い実感を伴った確信が育った印象です。

【リファインでの取り組みを振り返って】

リファインに通所したことで、得た学び・視点は、これからの人生を豊かにするうえで、必要不可欠なものであったと確信しています。

認知行動のメカニズムをベースに、自分自身の認知・解釈のクセを知り、そこに対して新たな認知・解釈の可能性を考える営みは、自分にとって、革新的でした。自己理解・自己受容をしたことで、自分自身の深掘りが行われた一方で、他者理解のチャンスをもらったことで、より、他者に対して開かれた存在になったとも感じています。

古代中国に著された古典『易経』には、「窮すれば変じ、変じれば通じ、通じれば久し」とあります。
まさにそれは、メンタルダウンを起こし窮した私が、リファインに通所して、変化を遂げ、道を見出し、これまでの人生よりも、豊かさを手に入れようとしていることを言い表しているのかもしれません。