専門家の声

立石駅前 かが内科クリニック 院長 利 修治

現代のストレス社会でうつ病が増加しています。疾患別に休業率を見るとこの20年、がんや消化器疾患、循環器疾患での休業率はほとんど変化がないのに対し、うつ病を含む精神障害による休業率は2倍に上昇しています。WHOは各疾患による経済的損失をまとめた報告の中で、うつ病による経済損失が2030年には第1位になると予想しており、がん、虚血性心疾患、交通事故などより社会に与える影響が大きいとしています。うつ病は個人の問題としてだけでなく、社会全体の問題としてとらえる必要があるのです。また、うつ病とひとくくりにしていますが、非定型うつや新型うつなどの言葉があるようにその症状の現れ方は多様であり、その人それぞれにあわせた治療や指導が必要になる病気でもあります。私どもの内科クリニックでも、多くのうつ病患者さんが通院しており症状に応じて精神科医に紹介したり、薬物治療を行ったりしています。うつ病は極めて再発 (再燃)が起こりやすい疾患であり、社会生活に十分適応していけるようにするためにはやはり薬物療法のみでは不十分です。
このたび、リファイン就労支援センターが開設され、うつ病をはじめ心の病気を持つ方の立場に立った就労支援サービスが行われることになったことは、ほんとうに朗報です。私どものクリニックはリファイン就労支援センターと協力し、職場復帰(リワーク)を応援してまいりますので、相談においで下さい。

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