卒業生の声(リワーク/転職)

S.M.さん(30代:男性)

約2年前、深夜に及ぶ残業が続いたことがきっかけで心身に不調が表れ始めているにも関わらず、それでも頑張ろうとしている自分に対して主治医から「今のタイミングなら自分のことを振り返る良いチャンスになる」と諭され、退職と同時にリファイン就労支援センター(以下リファイン)に通い始めました。

初めは半信半疑の気持ちと緊張からグループワークへの取り組みが消極的でしたが、スタッフの方々との面談を重ねるにつれ、少しづつ緊張がほぐれて自己開示や意見を述べられるほどに回復していきました。同時に「自分取扱説明書(以下取説)」の作成、引いては自己理解を進めるために必要な健康状態に戻すことができました。

取説は担当スタッフの方とじっくりと時間をかけて面談を重ね、過去から現在にかけて自分の棚卸しをしました。そこから今までの社会生活で引っかかっていたことやうまくいかなかったことを見つめ直し、対策を立てることができました。

次は代表面談を通じて取説でまとめた対策を本当に実践できるかを確認する段階になります。つまり、受け入れるかを確認するということです。葛藤はありましたが、その葛藤が結果的に自分を磨き上げることになりました。取説が完成した時にはありのままの自分で良いという確たる自信を持てるようになっていました。

その後、取説を元に社会復帰への実践的なトレーニングとしてリファイン提携企業での10日間の就職トレーニングや別フロアのグループワークに参加する「武者修行」を行い、取説の実践を通じて経験値を積むことができました。さらに、経験豊富なキャリアカウンセラーの方と共に就職活動における対策を事前準備からアフターフォローに至るまで手厚くサポートをいただき、晴れて自分が最も志望する企業に内定をいただき入社することができました。

以下、リファインに通所して得たことや気づいたことを記載します。

①自分の課題

グループワークや面談を通じて以下が自分の課題であることがわかりました。

・人より優位に立ちたいという特徴をコントロールすること。

・自分の言動により周りの人がどう思うか、またはどうなる可能性があるかをイメージすること。

・人との適切な距離感を保つこと。

②自分自身の気づき

思っていたより自分は優しくて、控えめで、臆病だったことに気づきました。今までは様々な要因で「こんな自分でありたい」という思い込みが働き、本来の自分ではない自分を演出し過ぎていた気がします。自分取扱説明書の作成と専門知識を持つ方々との面談を通じて等身大の自分を取り戻せたおかげで、自分に必要な現実的対策を立てることにつながり、かつ実践し改善をするサイクルを作り出すことができました。

③課題はどの程度改善されたか

大きく改善したと思います。グループワークや面談を通じて、考え方における自分の見え方以外にたくさんの見え方が存在していることを理解したことが大きな要因だと思います。

④不調の理解について

日々体調についての自己観察をリファインとシェアすることで不調メカニズムが理解できるようになりました。それによって不調を予測できるようになり、悪化しない、し過ぎない状況をつくることができるようになりました。

⑤体調管理について

自覚がなくても実は疲れていたり、ストレスが溜まっていたりすることが多分にあることに気がつき、早めに対策を講じることができるようになりました。

⑥今後の不安について

リファインは安心して相談ができる環境が揃っています。今後不安なことが起こっても相談をすることで、必要以上に不安に思う心配がなく、冷静な自分を保つことができると思っています。なので、引き続きサポートをいただき、社会活動に集中できるようにしたいと考えています。

私は本当にリファインに入所して良かったと思っています。ここまで関わってくださった全ての方々に感謝いたします。

本当にありがとうございました。