卒業生の声(リワーク/転職)

S.Tさん(30代:男性)

私の鬱病と向き合った生活と経験を皆様の参考にして頂ければ幸いです。

 

まず鬱病の原因は、転勤・過重労働・離婚が短い期間に起きたことにありました。

新築マンション購入後の転勤で、慣れない地域で上司の期待に応えようと一生懸命仕事に打ち込んでおりました。平日の仕事帰りも遅く、週末は出勤か疲れきって動けなくなる状態でした。

 

離婚と鬱病発症を機会に “人生は何の為に生きるのか?”と考えるようになりました。

家庭の為に仕事を頑張り過ぎて、心身を壊してしまえば迷惑をかけてしまいます。私の中では、仕事と家庭のバランスを取ることが非常に重要だという結論に至りました。

鬱病を発症してから3年程経ち、心身の限界を感じて休職を決意しました。

 

休職してからは、食欲・気力も全くなく時間の使い方もわからなくなっておりました。

親からは「早く会社に復職しなさい!!」と言われ続け、心配してくれていることをその時は素直に受け入れられませんでした。

焦りと不安から一日一日を過ごすことに必死でした。

 

休職してから3ヵ月が経ち、週末のみ外出して、リフレッシュすることが出来るようになりました。但し、天候に気分が左右されて雨の日には外に出ることは出来ませんでした。

 

昼夜の生活時間帯の逆転が直り、生活リズムが安定してきた7ヶ月目に主治医の紹介と心配をしてくれていた親の勧めでリファイン就労支援センターに通うことになりました。

リファイン就労支援センターへ通い始めは、電車に乗ることも不安で同じ会社の人と会わないかと憂鬱な状態でした。

 

“早く復職しないといけない”という焦りから頑張っている自分がいましたが、利用者の方から「最初から頑張り過ぎないでいいですよ!!まずは朝電車に乗ってリファイン就労支援センターへ通うことだけで充分すごいことですから!!」と優しいアドバイスを頂きました。

その一言により肩の荷が軽くなり、自分自身と向き合うには時間が必要だと感じました。焦って復職をしても再発をしては意味がないと思いました。

 

最初の2週間はかなり疲れて、家に帰ったらすぐに寝てしまう日々でした。それでも毎日リファイン就労支援センターに通うことが、復職への最短ルートだと思い日々過ごしておりました。

自己開示をしっかり行い、似た様な大変な経験してきた利用者と切磋琢磨して素直な気持ちでグループワークに取り組みました。利用者の皆さんから色々な意見を頂き、私の認知も日に日に広がっていきました。

グループワークをすることにより実践的な会話と考え方で取り組めたことは、復職した今でも役に立っております。

 

リファイン就労支援センターで自分自身を向き合えたのは、4ヵ月経った頃に行った自分取扱説明書作成の時でした。

自分の特徴(長所・短所)、ストレスサイン、再発防止策をまとめていくうちに、過去の苦しい時期を振り返ることもしました。

復職してから再発しない為にも自分自身納得の出来る内容にしないと意味がないと思い作成しました。完成させるのは大変でしたが、それ以上に皆さんの前で発表をして、再発しないことを宣言した達成感がありました。

 

卒業前に行われた就労トレーニングのプログラムでは、実社会のスピード感を取り戻すことが出来て、私のストレスサインの確認や対処方法を行うことが出来ました。初めて会う方とのコミュニケーションの大切さや報告・連絡・相談の大切さを感じました。2週間の就労トレーニングを行い、社会へ出ることへの自信がつき “仕事が出来ることの喜び” を得ました。

 

リファイン就労支援センターの井田代表、職員の皆様、利用者の皆様、家族、友達の支えがあったからこそ今の自分があると思います。

迷惑・心配をかけた分、復職後は無理し過ぎずに元気な生活を送っていき安心を与えます。そして感謝の気持ちを言葉で “ありがとうございます” と直接伝えていきたいと思います。