卒業生の声(リワーク/転職)

I.K.さん(40代:男性)

私は仕事でミスをし理不尽に感じた叱責をされ、自信を喪失しうつを発症しました。また、完璧主義や偏った責任感により現実と理想のギャップを作り出し自暴自棄になっていました。

ある程度体調が回復した時主治医より社会適応のためにリファイン就労支援センターを紹介されました。当時はまだ働きたいという意欲よりも働かなければならないという義務感が強かったのですが、病気を治したいと強く思っていました。

 足を運ぶことに抵抗感がありましたが、とりあえず見学だけでもと考え、リファインを訪れました。そこで見たのは、とても明るい雰囲気の中で活発に意見が飛び交う光景でした。自分がその中に入って周りについていけるのかとても不安でしたが、社会適応のためにまず通ってみようと思い、3日間体験しました。

 最初は、日々のグループワークの中で自分の考えが浮かばず、まるでただそこにいるだけと思える日々が続きました。それ故劣等感を感じていましたが、スタッフや利用者の皆さんが優しくサポートしてくださり、前向きな気持ちが持てました。特に通所したこと自体をはじめ、自分が出来たことに対して評価してもらえて、来てよかったと思えたことは卒業まで通所し続けるための大きなモチベーションとなりました。

 そして通所を決意し、まずは著しく落ちた体力を取り戻すことと薬の調整に励みました。土台になる体調が安定していなければ考えが及ばないからです。体調が不安定な中、途中でくじけそうになりながらも、リファインが自分にとって社会復帰の最後の砦だ、と自分に言い聞かせて必死に食らいつきました。

リファインスタッフのサポートを受けつつ、その甲斐あって体調は安定し、いつの間にかグループワークでも自分の意見を積極的に伝えることができようになっていました。

 次のステップでは、日々のカリキュラムで深めた自己理解を文書にすることに取り組みました。しかし、表現力を必要とする文書作成の経験が乏しく、とても苦手なことがわかりました。また、調整した薬の影響で疲れやすさもあり、多くの時間がかかってしまいました。

 そして、自分の取扱説明書として書いた自分の気質や性格と適切な対処法の確認のために、2週間の就労トレーニングを行いました。

メンタルダウンの根本の原因である、一人で抱え込むという自分の特性に対する対処の「報連相」を強く意識して実践することができました。

 最終段階に入り、いよいよ就職活動に移りますが、自分が生き生きと働くための条件をまとめた就職羅針盤の作成後、どの企業でどんな職に就くのか迷いがありました。

そこで原点に立ち戻り、自分の気質・性格と照らし合わせて、会社が安定していて安心して働くことができるかという視点で改めて考えました。複数企業から内定を頂戴し、とても良いと思える第一希望の企業に入社させていただくことになりました。

 これまでを振り返ると、病気治療と認知行動療法、社会復帰は自分一人では到底成しえませんでした。サポートしてくださったスタッフの皆様、共に同じ目標を持ち切磋琢磨し合った利用者の皆様に大変感謝しております。ありがとうございました。

 最後に、私がリファイン通所を選択したのは主治医の紹介もありましたが、ここに掲載された卒業者の声を見て自分もそうありたいと感じたからです。過去の自分と同じように、社会復帰はしたいけれども怖い、不安だ、どうしていいかわからないという方がいらっしゃれば是非リファインを訪れてみてください。自分自身で希望や目標を見出し、それに向かっていくためにリファインスタッフと通所者の仲間が優しく導いてくれることでしょう。