卒業生の声(リワーク/転職)

K.Y.さん(40代:女性)

私は30代半ばに困難なプロジェクトで責任ある立場を担いきれず、過労状態で休職しました。復職後は色々セーブしながら低空飛行を続けていましたが、自己肯定感がじわじわと削られていき、40代に入る頃には自分をまるで肯定できなくなり、ささいなきっかけで再び墜落してしまいました。

体力が戻っても、また同じことになるのではないか?という不安が強く、対症療法ではなくもっと根本的な対策をしたいと主治医に伝えたところ、リファインを紹介いただきました。通所期間を経て、大きく変化を感じたのは以下の3点です。

1;体質改善

私は通所始めの頃まったく体力がなく、食事もまともに取れない状態でした。痛みや怠さしんどさに慣れてしまい、改善しよう、できる、という気力がほとんどなかったです。

リファインには栄養や睡眠などに関する専門的な講義もあり、何が足りていないのか、どうすれば変えられるのか、具体的な方法論を学ぶことができます。ただこういうものは知って満足してしまい行動が伴わないケースが多く、実際これまでの自分もそうでした。しかしリファインでは、知るだけでなく、わかる、できる、まで到達するための支援とプログラムが充実していることと、時に優しく、時に厳しく指導してくれるスタッフの皆さま、そして共に課題に向かう仲間がいることが大きな励みとなり、楽しみながら新しい習慣をつくることができました。

いま自分の体調をコントロールできずに苦しんでいる方には、ほんの少し行動を変えることで体調の良い日が増えていく不思議な感覚をぜひ味わって欲しい、と切に思います。

2;自分や他者との向き合い方

グループワーク主体のプログラムでは、本当に多くの発見がありました。特に、自分の思考の癖に気づいた時は、一気に視界が広がります。一人で悩んでいると同じことをグルグル考えてゴールを見失いがちですが、他者の視点を取り入れることで自己理解が進むということを身をもって実感しました。

更に「自分の取り扱い説明書」をまとめる過程では、自己受容と自己開示の壁がありました。向き合うのが辛いことも多々ありますが、再発しない生き方を模索するためには、避けて通れない問題です。どんな状態が「快」かは人それぞれ異なるので、自分で答えを出すしかありません。結果として、私にとってはこのトリセツを作るということ自体が「対処療法ではなく根本的な対策」となりました。自己開示、個人的なことを気軽に相談できるようになったことは大きな進歩です。

3;感情との付き合い方

私はメンタルダウンに至る過程で、自分の感情を蔑ろにしていました。

辛い、苦しい、いやだ。

楽しい、嬉しい、好きだ。

個人的な感情で動くことは、我がままで、やっちゃいけないことだという思い込みが強かったです。アドラー的にいうと、物分かりの良い子でいることで居場所を守ろうとしていたんだと思います。でもそれをしすぎると、自分自身の中にすら自分の居場所がなくなってしまう。自己否定の塊になってしまう。

この怒りの源泉には何があるのか?この悲しさを生み出しているものは何なのか?なぜこの言葉をもらうと嬉しいのか?このひとと話すとほっとするのはどうしてなのか?感情日記で掘り下げていくとあまり直視したくないような自分に出会うことがあります。だから蓋をするんですけども。

でも、感情はエネルギーでもあります。わたしは取説の中で、自分の中にいる様々なキャラクターを可視化しました。これは認めたくない自分を受け入れるために必要なことでした。ただ、受け入れることと甘やかすことは同義ではありません。受け入れた上で、どう行動するかは自分で決める。できれば抑圧するのではなく活かす方法を考えたい。そのために、これからは自分の感情や感覚にもっと敏感になって、大切にして行こうと思います。

結局のところ私はずっと、居場所をつくるために仕事をしてきたし、したいのだと思います。自分が自分らしくあることで貢献できる、特性を活かすことで存在意義を感じてもらえる場所がほしい。でも組織に合わせて求められる役割を演じているうちに自尊心がボロボロになっていました。そういう行動パターンに気付いて、リセットして、本来の自分を見つめ直す時間を得られたことは、とても貴重で価値のあることと感じています。

復職か転職かに限らず、みなさんが心地よい居場所をみつけられることを、心より応援しています。