卒業生の声(リワーク/転職)

H.T.さん(30代:男性)

まず、1年半以上もの長い間、ご支援いただいたリファインスタッフ・インストラクタの皆様、そして何より日々のプログラムで共に考え、行動、実践してきた通所者の皆様に感謝とお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。

 

リファインを卒業し、社会復帰を迎えた今ですが、私自身、自分の性格や考え方が大きく変わったという実感は正直あまりありません。

ただ1点、過去の自分と大きく違うと感じるのは、これまで抱いてきた人生における不安感や絶望感が存在しないということです。

なぜこのような状態に自分がなれたのか、それは自分の中に強く、しなやかな芯を持つことができたからだと考えています。

そして、この芯を手にするための最良の場がリファインであったと考えています。

 

メンタルダウン当初、私は日々に疲れ、絶望し、明るい未来を想像することなどできませんでした。

いつも自分と他者を比較し、競い、勝者でなければならない、そうでなければ自分は社会にとって不要、排除されてしまうと考えていた自分は、必然的に他者を敵視し、社会を孤独な戦場のように捉えていたと感じます。

いつも自分ではない誰かのようになろうとし、他者の希望や期待を満たすことを優先し、自分を無視して生きていました。

他者から否定されること、拒絶されることを極端に恐れ、他者の顔色を伺いながら自分の居場所を探す、そんな行動を選んでいたと思います。

 

そのような思考の癖を持った私でしたが、リファインでの日々のプログラム、そして自分取扱説明書の作成を通じ、私は自分というものを徹底的に見つめ直すことができました。

その過程で気づきは、自分が持っていないもの、過去への後悔やこだわり、これらに執着し、現状を悲観していては永遠に幸せにはなれないということでした。

そして、誰かの望む自分ではなく、私が望む自分を生きることの大切さ、自分が自分らしく素直でいても良いという気づきでした。

 

それからは誰かと比べ、評価するのではなく、等身大の自分を理解し、受け入れることを実践してきました。

自分が持っているもの、これからできることを考え、前向きに行動することで、幸せな今、そして未来が得られていると確信しています。

 

リファインでは日々のプログラムでメンタルコントロールやコミュニケーション、ビジネスのスキルを学ぶことができます。そして、自分取扱説明書の作成を通し、自分自身への理解を深めることができます。人生の中で、ここまで集中して自分のことを考えられる機会は貴重なものだと思います。そしてそれ以上に貴重なのは、理解したことをもとにこれからどうしていくのか、それを実践できる場であることです。自分の思考の癖や常識を疑い、失敗を恐れることなく様々なアプローチに挑戦できる。トライ&エラーを通じて自分に合ったスタイルを組み上げていくことができると思います。

 

メンタルダウンは本当に辛い経験でした。

リファインへの通所も全くスムーズにはいきませんでした。

何度かプチメンタルダウンを起こし、退所を考えたこともありました。

そんな時を支えてくれたのもリファインだと思います。

私はこの経験をとても有意義で、必要なものであったと感じています。

これまでの自分を発見、理解し、これからの自分を自らの手で作り上げていく。

この楽しさを味わっていただきたいです。