卒業生の声(リワーク/転職)

S.Tさん(40代:男性)

私はリファインと出会い、自らを見つめ直しブランクを乗り越えて、3社から内定を頂き、
最後は好条件の2社のどちらに入社するか、贅沢な悩みをリファインの代表と相談した結果、
本当に自分に合った素晴らしい企業に入社できました。

そもそも私がリファインに通所することになったのは会社に行けなくなったからです。

私が、会社に行けなくなった原因は2つあります。

①生活のサイクルが維持できないこと(昼夜逆転することが非常に多かった)

②人からの指摘や注意を、重く受け止め過ぎる癖が身についてしまったこと

①は、遡ると、中学校の頃にまで戻ります。私は、昼夜逆転生活により、学校に通え
なくなっていました。その頃は「ひきこもり」なんて言葉はありませんでしたが、ま
さにその状態です。今よりもずっと世間の認知がなく、「さぼっているだけだ」とい
う偏見が強かった時代でした。なんとか高校に進学したものの、結局、通えなくなり
中退しました。今思えば、このときちゃん修正をしていれば、その後の人生も違った
のかもしれません。

大学に入学し、その後の生活も順調だったことから、治ったと錯覚していましたが、
社会人になると、忙しさもあって、また生活のリズムを崩すようになってしまいまし
た。今振り返れば、有給休暇の範囲内だったので、後ろめたくなることはないのです
が、繁忙期の時期だったり、他の人よりも休暇の消化が多いことを気にしてしまい、
更に、「休んでしまったのだから、次に出勤するときはそれを取り返さなければ」と
いう意識が強くなりすぎて、自分に無理を強いることになり、出勤することのハード
ルを「勝手に」上げてしまっていました。
それが、また行けない要因になり、休んでしまう。この負のサイクルを抜け出せず、
だんだん職場に居づらくなってしまいました。

リファインに入っても、最初の数カ月は、この修正に苦労しました。1日出席して
は、数日休むというような生活を繰り返していました。それでも、なんとか続けられ
たのは、スタッフの方の支えです。なかなか出席してこない私を我慢して待ち続けて
くれました。
おかげさまで、3カ月目から、私自身も生活のリズムを維持することができ、休むこ
とはほとんどなくなりました。もし、スタッフの方が焦らす対応をしていたら、最初
の数カ月で挫折していたかもしれません。そういった利用者の立場になって考えてい
ただいたことは、非常に感謝しています。

一度崩してしまった生活のリズムを戻し、維持し続けることを自力で行うことは、簡
単そうに見えて、非常に難しいことです。毎日通って、スタッフや他の利用者の方
と、コミュニケーションを取り続けたことは、間接的な手段に見えるかもしれません
が、生活のリズムを維持するいちばんの策でした。もちろん、その中には、朝が辛い
悩みの共有や、スタッフの方のアドバイスがあったことも、大きなポイントです。

②は、日々のワークの中で、気付きがありました。
日々与えられる課題をこなすことで、自分の認識が「間違っている」とまでは言いま
せんが、「行き過ぎている」ということに気付きました。
私の中で、反省の度合いが大きいことは、美徳の感があり、反省しないで次のことに
進んでしまう人を軽蔑するところがありました。
反省をしないことは駄目です。でも、反省を受け止め過ぎて、次の行動が停滞するこ
とは、もっと駄目なことに気付きました。

また、ワークに慣れてきて、他の利用者の言動を観察する余裕が出てくると、「なん
で、この人はそんなに自分を責めるのだろう。全然、悪くないのに。そんなに反省し
ないでいいのになあ…」と思うようになりました。人の振り見て我が振り直せと言い
ますが、これを自分に置き換えたとき、「私も、人から、そう思われていたのではな
いか? ならば、反省をもっと軽く考えても、『あいつは反省してない』と思われる
ことはないだろう」と、安心感も芽生えて来ました。

余談ですが、当初、ワークをやることの意味を少々疑っていた感はありました。「そ
んなの本で読んだよ」とか、「そんなの気付いているよ」と思っていました。でも、
それは机上の空論です。「とりあえず、真摯にワークに臨んでみよう」と思ったこと
が、改善への第一歩でした。ワークをやらなくとも気付いていたのかもしれません。
ただ、実感していたわけではありません。本当の気付きは、「実感」なのですね。

最後に、私の結論として、「こういった治療に必要な相手は?」と問われれば、高度
な専門知識を持った人よりも、毎日、寄り添ってくれる人と答えます。どんなに名医
でも、その方を毎日拘束することはできません。リファインは、通所することで、毎
日、寄り添ってくれます。これが、いちばんの薬でした。