卒業生の声(リワーク/転職)

K.Yさん(30代:女性)

私は約9ヶ月に渡るリファインへの通所を通じて、メンタルダウンを単なる過労や労働環境、職務的特殊性と結論に留まらず、自己理解を経て人生のなかに一筋の光を見出すに至りました。

リファイン就労支援センターへ通所する以前の職場では、クラアントや上司からの高度化する要求との間で長い板挟みに陥り、苦しみました。

きっかけは、風邪で体調を崩し、つぎに3ヶ月以上の過重労働。未熟なプロ意識(プライド)との葛藤、外部(上司、クライアント)のプレッシャー、仕事の高度な要求に答える緊張状態に神経をすり減らし、一体何のために、誰のために、仕事をしているのか。全てに対して無気力で、無抵抗になっていました。

リファインへは、自宅療養を経て、外出が努力すればできるくらいに回復してきた段階で生活リズムをつける目的で利用するつもりでした。
しかし、通所してみると、想定とは全く違った展開になりました。

リファインでは、他の通所者の方とワークを体験し、ある程度エネルギーが回復がみられる段階で、自分の取扱説明書を作成します。

世の中の常として巻き起こる、理不尽な出来事を憂い、単に労働環境を変えるような選択を安易にとるのではなく、自分自身のあり方を振り返り、再発を防ぐためにとことん原因と対策を打ち立てていきます。

私はしばらくの間は、頭でわかっていても、他人からのアドバイスに耳を傾ける、という簡単なことが想像以上に勇気が必要でした。

私のこれまでの人生では、常に自立した人間でなければならない(そうしないと自分の存在意義や自分のアイデンティティが失われる)等….こうした自分の恐れと戦うからこその、成功体験が自分の支えであり、それを振り返ることは自分を否定するように感じられたのです。

しかし、そうした自分にとって非常に痛い思いと戦いながら、それぞれの辛い課題に立ち向かう通所者の方との交流が私にとっては結果的に一番の支えとなりました。

そしてその交流を通じて、ようやく私も少しずつ本来の自分を取り戻しました。

転職活動も、この自己理解をベースに活動を行い、結果として予想以上の数の内定を獲得し、自分らしい決断ができました。

気づきは、言葉にしてみると、ごく当たり前の、小さな、一般的なことかもしれません。
しかし、そのことが本当の意味で自分にとって大きな変化を生む体験になりました。

重要なのは、どのような考えを持ってきた人間がその気づきを得たのか、ということだと理解しています。

メンタル不全という病は、その意味で、創造的な病ではないかと思うことがあります。そう思えるのも、リファインで、最終的に本当の意味で自分という人間が受け入れられ、ここでしか味わえない体験をしたからだと思っています。

これは、ある意味、心の痛みを請け負った、人間こそが受け取れる最良のものです。

通所を終え、そのような場所に情熱を注ぎ、私を信じてくれたリファインに感謝したいと思います。
代表始めスタッフの方々、通所者の方々に心より感謝しております。
今日まで大変お世話になりました、ありがとうございました。