卒業生の声(リワーク/転職)

H.Hさん(30代:女性)

この体験談を見て、これからリファインに通うかどうか迷っている人にとって少しでも参考になってもらえたらと思います。

私がうつ状態と診断されたのは数年前、今の勤め先に転職してすぐの時でした。
新卒で入った会社を辞めて猛勉強の末やりたかった今の仕事に就いたものの、前職の外回り営業から全く畑違いの完全内勤の事務職になり、さらに転職のために新幹線の距離の転居もして、どんな人でもストレスを感じないはずはありません。

そして職場での人間関係に悩みだした頃から徐々に体調を崩しがちになり、それでも遠方の両親に心配をかけまいと一切弱音を吐かず、周りに話しても迷惑と思われるだけだと知人友人の前では無理に明るくふるまってひたすら我慢していました。

心と体のバランスを崩して出社拒否状態になり休職を申し出てからしばらくは誰にも会えず自宅に閉じこもり食料などの買い物にもろくにいけない状態でしたが、数か月休養するうちに徐々に外に出られるようになり、そんなとき家族からリファインのHPを教えてもらい勇気を出して通所してみることになりました。

リファインではさまざまな事情や社会的立場をもつ利用者の方々がいて、彼らから生の本音を聞くことで自分以外の視点から物事を捉える非常に貴重なトレーニングになったと思います。

例えば、私は以前は怒られる部下の側の気持ちしかわからなかったのですが他の利用者で管理職の方から話を聞くうちに、期待に応えてもらえず、本当は指摘するほうも辛いのだという上司の気持ちも理解できるようになりました。

今まで周囲に感謝したり他者からの思いに気づくことが出来なかった自分を恥じ、厳しい言葉もありがたいと心から思えるようになりました。これは仕事だけではなく、家庭の中などあらゆる人間関係でも大切なことではないでしょうか。

日々のプログラムはどれも勉強になりますが、もっとも良かったのはコラム法という自分の感情を毎日書き出してそれを別の視点で見てみるという訓練で、これを毎日続けていると何か嫌なことが起こった時に紙に書かなくても瞬時に前向きな考えが頭に浮かぶようになります。

この訓練は一人だとコツコツ続けるのは難しいかもしれませんが、グループワークによって共有することで時には面白おかしく、時にはみんなで一緒に悩みながら飽きずに続けることができます。

また、利用者一人一人が社会復帰までに作成する「わたしの取扱説明書」。
これは社会復帰してからの再発防止策として本当に役に立ち、また何度も読み返して自分自身が励まされるものになります。

病気になってから私はおそらく人が変わったように暗くなり自分らしさがなくなっていたように思いますが、リファインに通い職員の方々や他の利用者の皆さんと接する中で私らしさ、最大の長所を徐々に取り戻すことができたと感じます。
それはたとえ今の職場での評価につながらないとしても、人から認められなくても自分の財産でありとても大切なものです。遠回りしましたがこのことに気が付くことができて本当に良かったです。

現在職場に戻って4か月ほどが経過し、やはり人と関わる中で色々なことはありますが自信をなくさずに前向きな気持ちを無くさずにいられるのはリファインでの訓練の成果。本気で病気を治したい、自分自身の弱さを克服したいと考えているなら、リワークプログラムに真剣に取り組んでみてください。そのことが必ずあなたを助けてくれるはずです。