臨床心理士による「睡眠講座」〜うつ病やパニック障害の克服に不可欠な脳の休息!
毎朝決まった時間に朝食を摂る、よく噛んで食べる、部屋を片付ける・・・これらは、良い睡眠に関係する生活習慣です。
あなたは、質の良い睡眠を十分にとっていますか?
「毎朝同じ時間に、すっきりと目覚めることができる人」以外は、何らかの睡眠障害の傾向にあると言われています。
うつ病やパニック障害などのメンタル不全で苦しんでいる方には、睡眠障害を抱えている方が数多くいらっしゃいます。
今回は、臨床心理士の松島雅美先生の「睡眠講座」を開講しました。
ごく一部になりますが、講座の内容をご紹介します。
◎メンタル不全の克服と、睡眠にはどんな関係があるのでしょうか?
メンタル不全の原因として脳の機能低下が指摘されていますが、
質の良い睡眠が十分にとれていない状態では、どんなに良い薬をつかっても、良いトレーニングをしても、効果が限定的になってしまいます。
脳は「睡眠」によってのみ「休息」をとることができます。働きっぱなしの脳は元気がなくなり、適切な指示が出せなくなるのです。
◎睡眠障害とはどんなものでしょうか?
具体的には次のような障害があります。
・入眠障害(寝付きが悪い)
・中途覚醒(夜中に何度も目が覚める)
・早朝覚醒(起床時間よりも、2~3時間早く目が覚める)
・熟眠障害(十分に寝ているはずなのに、寝た気がしない状態が長期間続く)
・過眠(寝過ぎる。仕事中にがくっと落ちるなどの症状も)
・睡眠覚醒リズム異常(昼夜逆転の生活)
など
◎睡眠の質をよくするためにはどうすればよいのでしょうか?
食事の面で
・鎮静作用のある食材を使う(乳製品や豚肉など良質なタンパク質、セロリや玉ねぎ、レタス等の野菜)
・よく咀嚼する
・寝る前に刺激物を摂らない(眠るためのお酒は逆効果)
など
生活習慣の面で
・毎朝同じ時間に起床し、食事を摂る(生活リズムと、体内リズムを合わせる)
・睡眠のコアタイムに眠る(0~6時)
・朝日を浴びる
など
環境の面で
・部屋を片付ける(落ち着けるように片付けたり、色を統一したり)
・興奮状態を抑える(マッサージをしたり、ゆっくりと息を吐く呼吸をしたり)
・寝る前の一時間前には強い光を見ない(特にパソコンやスマホなど)
など
今回は、睡眠に関わる脳・神経伝達物質等の働きやメカニズムとともに、誰でもすぐに行動に移せる改善方法をレクチャーして頂きました。
(女性には、美容に関するお話も!)
締めくくりにヒトコト。
「毎日の自分の行動に小さな変化を生み出すことが、最も簡単で、最も確実な方法です!」
リファイン就労支援センターでは、「食事」や「睡眠」をはじめ、メンタル不全からの回復に有益なテーマについて、最新情報や専門的な知見を学ぶ機会を定期的に設けています。
メンタル不全で苦しんでいる皆さま、できることから少しずつ取り組んでいきましょう。